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小 説
枳の庭(文庫サイズ) (からたちのにわ・文庫サイズ) -2005年 A6,236頁(小説)
レーベル「セピアオペラ」初の小説も三版目を迎えるに当たって、かねてから要望の大きかった「文庫サイズでの編集」に対応することになりました。本文の内容は当然ながら変わり映えはしないものの、改めて、文庫サイズの携帯性や読みやすさを感じさせられます。
(左図はクリックで拡大できます)
カバーは市販の文庫サイズと同じものを使えますので、通勤・通学のお供にもしやすくなりました。
またイラストについても、気になる箇所や今までのノウハウを踏まえつつ一部修正。見るに堪えうるものになっていると…思います。(´・ω・`)
装丁もここまでくると手慣れたもの。本文のデザインからカバーデザインまで、一貫してすっきりと丁寧な仕上がり。同人誌の「らしさ」は薄れてしまい、素人が市販品見立ての背伸びをしているような気恥ずかしさもありますが。是非一度は実物をご覧になっていただきたいと思います。
友情、恋愛、学園などの要素があるが、話の主題は、少年少女の成長物語だろうか。
連作の一冊目だが、切りの良い所まで書かれてあるので、これだけ読んでも十分に楽しめる。
ただ、今後の伏線が色々と散りばめられているので、読了後、続きが読みたくなるのは間違いない。
作者の加藤氏がこの作品を書かれた切っ掛けは”自分が恋愛シュミレーションを作るとしたら、どのようになるか”という事なのだそうだが、
私が思うに、この本を楽しめるのは
「恋愛シュミレーション”が”好きな人」ではなく、
「恋愛シュミレーション”も”好きな人」だろう。
女の子とのやり取りに、にやりとする場面もあるが、浮ついていないのだ。
登場人物は魅力的で、それを目当てに読んでも十分に楽しめるが、
それ以上に、芯のある”作品”として面白い小説である。
文章は読みやすく、ライトノベルほど軽くなく、文学ほど重くない。
そういった意味でも、幅広い人にお奨めできる作品だろうと思う。
* * *
表紙に惹かれ、小説であるという事に若干迷いつつも購入。
読んでみると非常に完成度が高く面白かった。
内容は4人の少年少女の成長過程を追ったもので、一作目となる「枳の庭」では幼少時の出会いから高校に進学するまで。
豪放にして多才な老人、温かく見守る異国のメイド、個性的な友人達が物語を更に楽しませてくれる。
また表紙にもある様に、挿絵も素敵で物語に華を添える。
そして驚くべきは本文、絵、編集全てが作者である加藤氏、一人で作り上げられた事。
作品製作における拘りは後記にも伺え、感心するばかりです。
少しでも興味があればご一読を。
損はさせません。
登場人物絵&挿絵(一部)です。クリックで大きくなります。
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